訴訟の提起又は判決等

概要

 企業が訴訟を起こされた場合、その判決や和解内容によっては、金銭の支払いが生じ、ときには事業の継続が困難になる恐れもあることから投資判断への影響は小さくありません。重要事実に該当するかどうかは、特許権や商標権といった知的財産権の侵害などによる損害賠償請求、契約金や売掛金の金銭支払請求など、企業が財産権上の訴えを提起された時点から和解や判決に至るまでを一連の事象として捉えて判断されます。

 具体的には、

  1. 訴訟を提起されたとき
  2. 判決もしくは和解によって終結したとき(取下げも含む)

-が投資判断への影響があるとされ、判断基準もそれぞれの局面で異なります。

 提訴された時点においては、損害賠償請求や金銭支払請求などの訴訟目的額が純資産額に対して15%以上、もしくは仮に敗訴した場合に見込まれる売上減少額が売上実績の10%以上となれば重要事実と判断され、その提訴事実が終結した場合も重要事実となります。

 一方、提訴された時点では重要事実と判断されなかったケースでも、和解や判決によって終結した際の和解金や財産給付額が純資産額に対して3%以上、もしくは判決等の影響によって見込まれる売上減少額が売上実績に対して10%以上であれば重要事実と判断されます(下表参照)。

訴訟が提起された時点 和解した時点 判決があった時点
重要事実に該当した 重要事実(※) 重要事実
重要事実には該当しなかった 資産基準・売上基準で判断 資産基準・売上基準で判断

※集団訴訟等で、部分的に和解するケースなどは、資産基準・売上基準で個々に判断します。

軽微基準

訴訟が提起された場合
・訴額が最近事業年度末の純資産額の15%未満であり、敗訴したと仮定した場合の3年以内に見込まれる各事業年度の売上減少額が、最近事業年度の売上高の10%未満であること。
判決があった又は裁判によらないで完結した場合
・給付する財産の額が最近事業年度末の純資産額の3%未満であり、判決又は裁判によらない完結以降3年以内に見込まれる各事業年度の売上減少額が、最近事業年度の売上高の10%未満であること。

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